【さんまとんび】

【さんまとんび】

昔々、ある漁師がいました。その漁師は海に出ては、毎日のように網を投げては、たくさんの魚を獲っていました。しかし、ある日から獲れる魚が減ってしまい、漁師は悩んでいました。

そんな時、漁師のもとに一人の老人が現れました。老人は「お前さんの網に、あるものがかかっている」と言って、その場を去りました。漁師は驚きましたが、老人の言葉通り、網には鮭とともに、1匹の謎の魚がかかっていました。

漁師はその謎の魚を調べ、どうやら「とんび」という魚だと分かりました。とんびは、姿かたちも奇妙で、食用には向かない魚だと言われています。しかし、漁師はとんびを捌き、なんとか食べることができました。すると、その味は思いもよらぬ美味しさで、漁師は驚きました。

漁師はとんびを手に入れる方法を老人に尋ねると、「とんびは、三度目のネットにかかる」と教えてくれました。漁師は老人の教えどおり、網を投げるたびに三度目のネットには必ずとんびがかかるようになり、繁栄したのでした。